来世ではちゃんと愛されます

咲かないバラ、ただ野茨

建材メーカー最大手LI×ILを退職しました

社名は一応伏字にしておきます。

建材業界国内最大手、海外展開も15か国以上の生産拠点、営業拠点は130か所以上。その中でも稼ぎ頭である水回り事業、海外からの注目の高い高機能水洗トイレ系の部署に所属していましたが退職しました。今となっては思い出して書き連ねることができるのでここに記録しておきます。私はここに書き出すことで、記憶を頭の外に放り出します。これから転職する人、就職する人、業界が気になる人がいれば私の屍を越えてゆけ。

 

自由に乱文を書いても読みづらく、情報としての価値も低いので●penWorkの書式に倣って記載します。

 

組織体制・企業文化

 採用情報のwebページはオープンでイノベーションにあふれています。実際には硬直化した年功序列の組織です。株式会社として利益追求のために上の言ったことは絶対です。絶対的な権力は絶対に腐敗するとはよく言ったものだと在職中に感じました。

上司は部下に責任を押し付け、部下はアプローチも手法も上司の言うとおりに行って結果を出して失敗の時の責任をとるのが仕事です。実力主義を掲げていますが、過去から在籍してきた社員によってつくられたルール。独特の文化と習慣。在籍期間がないほど向上する社内スキル。属人化した仕事で評価されるので年功序列との違いは見出せませんでした。

 企業文化は「正しいことをする」「経緯を持って働く」「実験して学ぶ」を掲げています。最初の2つは道義的に当たり前のこと。3つ目はモノづくりをする中で必須なことです。どれも当たり前のことを掲げています。裏を返せばそんな基本的なこともできていないからこの3つを掲げているとも言えます。あくまで個人の体験から感じた企業文化です。

トイレ空間事業はまさに便所のようなじめじめして不衛生で暗い場所を体現する企業文化でした。

働きがい・成長

働きがいを感じることも、仕事が成長に繋がるともありませんでした。業務に必要で皆が保有する資格の取得を申し出ても、「皆が持ってるから一人くらいなくてもいいだろう」と言われ、取得が許可されず、会社から案内の来た対象者向けのイーラーニングを受講しようとすれば「何の役に立つのか」と言われ受講できず、会社の自己啓発制度の受講のためにPCを閲覧すれば業務時間外にPCを使用するなと言われてしまい何かを学ぶ気も起きませんでした。社内資格もありますが、認定基準はなく、資格を設定したということに意味があるだけでした。何度試験を受けても認定基準が毎度変わり、ただただ徒労感を味わうだけでした。

さらには求人票と違う仕事、条件といったこともあり、自身のキャリアビジョンの実現も考えられず、スキル的な成長も得られまでんでした。

ワークラ・ライフ

ワーク寄りです。始業前の早朝からLINEで上司に挨拶と体調報告。始業前には「自主的に」雪かき、雨漏り処置などの業務環境保全です。終業後も、休みの日も気が抜けません。会社から私用の携帯に随時連絡が来ます。チームメンバーのミスの晒上げ、トラブルによる待機指示、自分が対象でなくても連絡は見なければなりません。特に指示のない連絡や緊急性のない連絡ですが、みな気を使って「出社しましょうか」と伺い、「不要です」と言われるやりとりを繰り返しています。自分が出社対象でなくとも連絡はやってきます。長期休暇もどこにいるか報告しなければなりませんでした。コロナに感染すればどこで何をしていたか非難的な口調で問いただされますし、各自の体温は男性も女性も一覧にして時系列 バイオリズムがわかるように掲示です。

 

休憩時間も目をつぶって仕事のことを考えるように指導されました。休みの日も●●で××を見てくるようになどと言われ、そうして仕事しながら土日を過ごすことになります。

有休の取得も難しく、管理職の方は有休がとれていないのが自慢のようでした。メンバーレベルになると、有休を取得した場合、「有休とる余裕があるなら残業は不要ですね」と言われ、残業が必要なほど業務に遅れがあったので有休を取り下げると「なぜ計画通りに有休がとれないんだ」と叱責されます。

 

加えて、会社はスーパーフレックス勤務でのウェルビーイングを外向きには公表していますが、世間一般で思われているフレックス勤務ではありません。通常勤務時間の範囲で業務を行い、残業時間が増えてきた場合、月末に出社せず残業時間調整に使うというのがルールです。病院に行くので早く来て早く帰る。子育ての関係で遅く出社する。翌日にまとまった長時間テストが控えているので前日は準備だけして早く帰る。などの社員の事情に合わせた出社は認められません。フレックスといっても社員自身で勤務時間を管理することは出来ないので勘違いして入社しない方が良いです。ですので定時に来れなければ遅刻になりますし、早く来ても業務を開始できず、会社で時間をつぶして調整しなければいけません。

強み・弱み・展望

グローバル展開しており、海外攻略とともに自身も海外へのチャンスがあるかと思っていました。海外展開はあくまで買収した現地法人によって展開され、日本の社員にチャンスが回ってくることはありません。国内社員は国内マーケット用の人員であり、シュリンクしていくマーケットでの将来性はなく弱みです。そこに在籍するということは自身のキャリアの弱みでもあります。実際に幹部職も部下の前で「俺はもうすぐ退職だからいい」と逃げ切りを図る発言をされており、(彼らの時代は住宅着工件数も多く仕事をするだけでチャンスと成長に巡り合えたのでしょう)そのような幹部職の下ではキャリア形成どころか会社の将来性を考慮した経営がされているとは言えません。

強みは国内市場は2~3社での寡占状態で、かつ参入障壁の高さでしょう。上位1社は他2社を見ていないと思いますが。

弱みとしては人材でしょうか。自分の職場のベテランはアイシンにもトヨタにも入れなかったのでやりたいこともないし地元の求人票のあいうえお順で一番上の会社に入ったと言っていました。円柱の体積を計算して見せたら驚かれるような方が技術者を名乗っています。ビジョンもモチベーションもない社員で構成されているのはさすがに弱いと思いました。

入社理由とギャップ

多くの中途社員が活躍していると聞いて、中途入社でも大丈夫かと思いましたが、そんなことはありませんでした。具体的には多くの中途社員とは事業所立上げ時のに一斉採用した中途社員であり、それ以外はほとんどはプロパーです。自分の直前に中途入社した社員の方はプロパー管理職に気に入られず、中途入社の私はプロパー管理職から「あんな風にはなるな」と言われ分断が図られていました。面接時にキャリアパスについて話し合ったものの、管理慮職はキャリアパスが何かもわかっておらずここでは安心して自身のキャリア形成できるというつもりで入社したのに、安心もなければキャリア形成も出来ずということで衝撃的なギャップでした。

また、早期退職をつのるのは営業職のみで技術系は早期退職をつのっていないと聞きましたが、実際にはずっと昔から募っていて、いまさら言うことでもないといった感じで説明を聞いた時は衝撃でした。

会社はダイバーシティも掲げていますが、これも掲げなければいけないほどの問題で、非常に同質的で同調圧力の高い職場なことにも驚きました。

女性の働きやすさ

ちょっと腰掛けに、事務職として落ち着いて働きたいということであれば非常に働きやすいと思います。危険業務や3交代は全員男性社員なので現場の第一線で手を動かしたいとか、モノづくりの技術的な検討をしたいというキャリア志向の方には向かないと思います。

男性の多い会社ですが、女性だと当たりが優しくなるので役得ではあると思います。ただ女性にどう配慮すべきかといった考えや教育は全くなく、ただ何となく緩く優しくされるだけであって、我慢することも多いです。

退職検討理由

2020年以降中途を受け入れる文化は無かったです。入社理由とギャップにも書いた通りで、キャリア形成ができなどころか、求人票と実際の業務や雇用条件が違っていました。このままでは自身のキャリアパスをつぶされると思い、人事に異動ベースで相談しに行きましたが、退職を勧められました。

上司からの嫌がらせも醜く、スキルアップどころかルーチンプロジェクトを進行させるだけでも過剰な負担で自身の消耗の割に働き甲斐も将来へのビジョンも湧きませんでした。同僚にも、「面接で聞いていた話と違う。」という人もおり、その人は「1年の現場経験ののち、専門性を活かした業務アサインされる」と聞いていたはずですが入社以来ずっと現場勤務だったそうです。「大卒だが高卒と同じ給料でスタート」などと暗い話ばかりでキャリア形成とフェアな評価環境、中途として活躍のチャンスはないと見切りをつけて退職することにしました。

経営者への提言

耳障りのよい曖昧なビジョンを掲げても現場に落とし込めていないのが実感です。名誉職も含めて数多の役員のそれぞれの満足感のために多数のテーマがあり仕事のための仕事になっている現場の現実をみてあげて欲しいです。ヤレというのではなくやれなかった理由や調整含め経営層として率先すべきだと思います。自身の指示に対して責任を持ってほしいとも感じました。各役員が掲げるテーマに関してお得意のPDCAとなぜなぜ分析を幹部職含め、部下にやらせるのではなく自身が行うとまた見えてくるものも違うのではないでしょうか?

年収・給与

残業0h 470万円 

実力主義の評価制度ですが、中途で入社するとなぜプロパーと同じ仕事ができないのだと叱責されます。プロパーで解決できない業務があると「他社経験を活かして中途がアイデアをだせ」と言われます。中途者が引っ提げてきたスキルは評価されません。プロパーのできる仕事がどれだけ同じようにこなせるかが評価指標です。自身のこれまでのスキルを活かして評価されるということはできません。なお評価フィードバックという名目で個室で3時間のお説教というか折檻(トイレ休憩なし。こちらからの発言は15分ほど)が濃密に行われます。